( 強く叫ぶ心の側には )
———————————— この雪が溶けたら
人の心を ふわっと軽くするような季節が訪れて
水水しい芽が出て あなたを蔽う
何に愛しさを覚えるのかは 常に心次第だって
————————— 僕らずっと 知っていたの
■ いまさら と前置きしたところで
ね わかってはいるから
壊さないように生きてきました 暗黙の ってやつ
立てなかったなあ ひさしぶりだったなあ
今までずっと 摘んできたから
かえりみちは 人込みにまみれる気が起きなくて
だいすきな本やさんに寄って
ことばを選んで かえってきました
花が散るときのように
しぜんに 美しくかたちをかえればいい
帰り途にそんなことを憶って シャッターを切った
もう戻れないあの頃の視線の高さと
あの夏の終わりを思い出しながら